礼 拝 説 教 要 旨   2015. 2. 8
「新しい皮袋」
ルカによる福音書   5章33〜39節
小 菅  剛  牧師
 このテキストを読む時に、年代物のワインは高価であるという考えをこのテキストに当てはめてはなりません。そして、現代のようにガラスのビンにぶどう酒を入れないで皮袋に入れたことも覚えて読みます。
 次に、ルカがこのテキストの前後関係を読むことによって一層皮袋の譬えがわかります。徴税人レビを弟子とし、徴税人や罪人と交わらなかった宗教家に対してイエスは彼らと交わりました。次の6章には安息日問題です。当時の宗教では罪人との交わりをしない、断食日を守る、安息日は形式化していました。イエスの宗教は、罪人と交わり、断食は伝統だからと言って守らない、安息日の本来の意味である人が生きるために守ることなど改革的なものでした。古いぶどう酒とはユダヤ教、その古い皮袋とはユダヤ教の様式、制度、形式、儀式をさします。イエスの宗教は、ユダヤ教から起こりましたが、全く違うことを、新しいぶどう酒、新しい革袋で言われました。
(1)「花婿(キリスト)が一緒にいる」(:34)宗教です。厳格で肩苦しい、律法宗教と違います。新しいぶどう酒である喜びと平安と感謝の宗教です。
(2)「花婿が取られる」(:35)宗教です。ここに、イエスの十字架と復活が込められています。それで儀式や形式から変わって、イエスの命に生きる宗教です。
(3)「断食することになる」(:35)。これまでは伝統的に断食日を守ってきました。イエスは、断食は各自が自由に自発的にすることを言われました。
「古いものの方が良い」(:39)とは新しいぶどう酒を拒絶し、古い宗教と様式にしがみつく人々です。教会もぶどう酒は変わりませんが、時代に即した皮袋を受け入れる柔らかさを持たないと命のない伝統ばかりを固執して形式的な教会に変わってしまうことも覚えましょう。