礼 拝 説 教 要 旨   2016.12.25
「クリスマスの喜び」
ルカによる福音書  2章1〜14節
小 菅  剛  牧師
 2016年クリスマスおめでとうございます。このように挨拶をしますが、心から喜びの中でこの挨拶を交わせない人もおられると思います。詩人八木重吉は「悲しみ」と詩の中にこんな短い詩を読んでいます。
  かなしみと私と
  足をからませて、たどたどと歩いていく。
 難病の方、病み痛みの中にあられる方、悲しみを足に絡ませてやっとの思いで一歩一歩をたどたどしく歩く八木の心が伝わってきます。中には、自分の足よりも悲しみが強くって、悲しみに足を引っ張られて倒れてしまうことさえあります。八木重吉は、悲しみに倒れそうなほどに悲しみが絡みつくけど、やっぱり倒れない、自分だけならとうに倒れているだろうけれど。私の足を支えて下さる方がおられるから、たどたどと歩くけど倒れないと、歌いたかったのだと思います。
 カトリック教会の讃美歌にこんな短い讃美歌があります。カトリックの人ならよく知っているそうです。
  幸せな人
  神の恵みを受け
 その喜びに生きる人
この讃美歌は、悲しみを足に絡ませながら、たどたどと歩いている人が歌うと思います。悲しみが私を押し倒そうとするとき、心が悲しみで溢れそうになるときに「幸せな人、神の恵みを受け、その喜びに生きる人」歌う中によろめく足が神に支えられている事を思い出し、その恵みを喜ぶのです。
 クリスマスの夜、天使は羊飼いに現れます。その時天使は伝えます。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる」。マリヤを通して生まれた幼子は救い主です。悩み、苦しみ、心の苦しみからの救い主です。この誕生はすべての民に大きな喜びだと言います。ユダヤ人だけではなくヨーロッパもアメリカもアジア、そして日本人も入ります。ただ世界の人と言うだけでなく、「かなしみと私と、足をからませて、たどたどと歩いていく」人へのメッセージです。羊飼いたちがまさに、悲しみの人でありました。都会から離れ、働く苦しみ、、貧しさ、人生の重荷の中にうろたえていた彼等にこそ神はクリスマスを伝えられたのです。神は、あなたを喜びの人生へと変えてくださるのです。